墓じまいの不安を解消

コラム

菩提寺がない”家庭の墓じまい、どう進める?

かつては「お墓のことは菩提寺に相談すればよい」と考えられていましたが、現代では菩提寺との関係が薄い、あるいはそもそも菩提寺がないというご家庭も増えています。都市部への転居や代替わりによる宗教観の変化、また核家族化によって、先祖代々の菩提寺との縁が薄れつつあるのが現状です。

とはいえ、「菩提寺がない=墓じまいできない」というわけではありません。 このコラムでは、宗教的なつながりが薄いご家庭でも安心して進められる墓じまいの流れと、押さえておきたいポイントを丁寧にご紹介します。


🔸 そもそも「菩提寺がない」とは?

菩提寺とは、先祖代々の法要や葬儀、墓の管理などを任せてきた特定の寺院のことを指します。 しかし、近年は次のような理由から「菩提寺との関係がない」ケースが増えています:

  • 両親が生前に引っ越して菩提寺から離れた
  • 代替わりして菩提寺の場所も宗派もわからなくなった
  • 過去に法事を依頼したきり、交流がなくなった
  • もともと宗教に強い関心がない家庭

こうした場合でも、墓じまいは十分に可能です。大切なのは「形式にとらわれすぎず、気持ちを込めて供養すること」。その考えをもとに、現代のニーズに合った方法を見つけていきましょう。


🔹 閉眼供養はどうすればいい?

墓じまいの最初のステップとなるのが「閉眼供養(魂抜き)」です。 菩提寺があれば依頼できますが、そうでない場合は以下の方法があります:

  • 宗派にこだわらず、近隣の寺院に相談する
  • インターネットや葬儀社を通じて僧侶を手配する(全国対応の紹介サービスも多数)
  • 無宗教の方は「セレモニー型供養」など自由形式の儀式を選ぶことも可能

閉眼供養の内容は、墓前で読経し、故人の魂を抜くための儀式です。 丁寧に行うことで、心の区切りをつける大切な機会になります。


🔸 遺骨の移動や納骨先の選び方

墓じまい後は、既存のお墓から遺骨を取り出し、別の場所へ移す必要があります。代表的な移転先としては:

  • 永代供養墓(合同供養塔や個別納骨堂)
  • 樹木葬・納骨樹のある霊園
  • 手元供養(ミニ骨壷や分骨カプセル)

菩提寺がない場合でも、これらは宗教宗派不問で受け入れているところが多く、気軽に資料請求や見学が可能です。 最近では、オンラインで契約や相談が完結する霊園・寺院も増えており、遠方に住むご家族も安心して手続きできます。


🔹 仏壇や位牌の整理も一緒に考える

墓じまいに伴って、「仏壇や位牌もどうしよう?」という声は少なくありません。 宗派に縛られない整理方法としては:

  • 閉眼供養後に業者へ引き取り依頼(仏壇供養サービス)
  • 小型のミニ仏壇やコンパクト位牌に作り替える
  • お焚き上げで感謝を込めて手放す
  • 遺影と数珠や故人の思い出の品を手元に残す

形式よりも「自分や家族にとって、どんな形が心穏やかか」を基準に選ぶことが大切です。


💬 最後に:あなたらしい供養のかたちを

宗教的なつながりが薄れてきた現代だからこそ、「自分に合った供養のかたち」を見つけることが重要になっています。

たとえ菩提寺がなくても、供養の心をもって行動すれば、それは必ずご先祖にも届きます。

わからないこと、不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。 宗派不問・全国対応で、あなたの供養のかたちに寄り添います。